常設店をやめてポップアップストア一本へ。“顧客に会いに行く”店舗とは。
ポップアップストアの利用方法も多様化し、小売の文脈でも話題に上がることも増えた昨今。今回はポップアップストアのみの展開に切り替えた輪怐 LIN-KU(リンク)」の柳瀬さんに、決断の背景と今後についての展望に関してお話しいただいた内容をまとめました。

こんにちは。SHOPCOUNTER編集部です。
今回は、常設店を全て閉店し、2020年3月からポップアップストアのみの展開に切り替えた「輪怐 LIN-KU(リンク)」の柳瀬さんに、そのお考えに至った背景をお伺いします。
―早速ですが、「輪怐 LIN-KU(リンク)※以下輪怐」について教えてください。
2003年から始動した日本製のバッグブランドです。
日本の感性と技術で、世界に誇れる鞄をつくる。そんな想いでスタートしています。昨今、制作に至っては効率化を追及していくことで、使われなくなった技術が実は多く眠っています。
ですが、技術があることで、表現できるデザインの幅は広がるんです。
見た目にはわかりづらいかもしれませんが、実は高度な職人の技術を駆使しながら、デザインの可能性を存分に追及したブランドとしてお客様に価値を提供していきたいと日々奮闘しています。
―こだわった部分がわかるとより魅力的に感じますよね。ちなみに、どのような方法でお客様に商品の魅力を伝えていらっしゃるのでしょうか?
輪怐の商品特性や魅力を直接お客様にお伝えすること、これにつきます。
元々は直営店からスタートしておりますが、途中販路を広げるため、卸販売を行ったこともありました。ただ、これは、我々のブランドにとってはあまり良い方法ではありませんでした。
輪怐の商品はこだわりが詰まっているがゆえ、価格帯としては3万円~5万円と比較的高価です。卸販売だと販売員の方がショップやフロア全体を担当されているなど輪怐の専属では無いことが多いためブランドの特性を伝えきれず、結局購入いただけないというのが現実でした。
―直接ブランド価値を伝えることが重要なのですね。これを受けてどのような方向転換を行ったんでしょうか?
先ほどの背景から、販売を直営店中心の展開に戻すことにしました。
ただし、直営店というのは何店舗もすぐに増やせるものではありません。
そこで、テストマーケティングの一環で大阪ルクアイーレにある梅田蔦屋書店でポップアップストアを出店しました。輪怐を知らない方も入店しやすいようコーヒーを提供するなど、ゆったりと過ごせる空間にしたんです。
そうすると、これまではオンラインでしかやりとりが出来なかった地域のお得意様が遊びに来てくれたり、新たなお客様との出会いも多く、大変手ごたえを感じました。
―初めてのポップアップストアはテストマーケティングとしてご出店されたんですね。開催後、この結果を踏まえて次はどこに出店されたのでしょうか?
別エリアでポップアップストアを展開するか、大阪に常設店を構えるかを検討していたところ、転機がありました。
輪怐の商品を愛用してくれているお得意様向けに、長く愛用いただいていることへの感謝を込めて、「おかえり リンク キャンペーン」なる下取りキャンペーンを行ったんです。
お得意様は、ご購入いただいた商品をメンテナンスを加えながら長くご利用いただいている方が多いんですが、十数年前のものなど生産が終わってしまって素材の取扱いが無い商品など、メンテナンスができないものもあるのが現実でした。
この企画はかなりの反響を呼び、キャンペーン期間中は合計で数百名の方に店舗にお越しいただけました。我々も懐かしいと思えるブランド初期の頃の商品や、ライフスタイルが変わり使わなくなった商品など、輪怐を愛用いただいている方と直接お会いしお話できたことは貴重な体験でした。
今回の企画ではオンラインショップでも受付を行いましたが、直接商品をお持ち込みいただく方がとても多かったのは発見でした。お客様も作り手と直接会う機会を求めてるんだな、と。
直接お話することで、オンライン上のメッセージでは汲み取れなかった背景や文脈を理解しコミュニケーションを取れましたし、お持ちいただいた商品を見させていただく事で、どこの部分が壊れやすいなどその方の使い方の癖がわかり、その場で新たな商品や使い方のご提案をすることができました。
そういった点からも、直接お話することは双方にとって満足度の高い取り組みになりそうだという想いが高まっていきました。
―より深いコミュニケーションをとるのにオフラインの店舗が果たす役割は大きいですね。今後はどのような店舗展開をお考えですか?
お客様と直接お会いできる店舗を構えること、これが我々にとって必要であることは決まっていました。ただ、先ほどもお話した通り常設店は経費もかかり、容易に増やせません。
とはいえ、できるだけ多くの地域、お客様とお会いする機会を作りたい。
そこで、常設店は最小限に抑えつつ、ポップアップストアという形で全国に出店する形態がよいのでは、という考えに至りました。
以前、大阪で試したような、カフェ形式でゆったりと誰もが気軽に入りやすく、我々とお客様とがコミュニケーションを取れる、そんな場をつくろうと思いました。
まずはこれまでの常設店は全て閉店し、2020年3月から東京・大阪でポップアップストアとしての展開を試していきたいと考えています。軌道に乗ってきたらゆくゆくは1拠点、輪怐の基地となるような常設店を構えつつ、ポップアップストアを全国に広げていきたいと考えております。
これからが勝負ですが、より皆様に愛されるブランドを目指していきたいと思います。
―今後が楽しみですね!本日はありがとうございました!
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常設店からポップアップストアへ、我々としても非常に興味深いお取り組みです。
記事にあった「輪怐 LIN-KU」さんのポップアップストアは下記日程で開催を予定しています。
お近くにお寄りの際はぜひお立ち寄りください!
■ 輪怐 LIN-KUポップアップストア開催概要 ■
恵比寿
2020/3/19(木) → 2020/3/22(日)
hiroshige-gallery
渋谷区恵比寿南2-10-4 ART CUBE EBIS 1F
日本橋横山町
2020/4/24(金) → 2020/4/26(日)
2020/5/29(金) → 2020/5/31(日)
Studio SOIL
東京都中央区日本橋横山町10-5WIZU
大阪
2020/4/10(金) → 2020/4/12(日)
2020/6/5(金) → 2020/6/7(日)
galleryandcafe
大阪府大阪市北区中崎3-3-6Luxe Nazaki 1st Floor
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